sakuma51’s blog

川崎市からみんなに役立つ情報発信をします。

成田氏からの11月5日付メール その1

 昨日お送りした「NEX工業」チャンネルでは、水素関連技術での日本企業の報道がありました。本日は世界をリードする日本企業の最先端技術をまとめてお送りします。 一つ目の「水素トラック」は、トヨタが米国で水素トラックの実証実験を完了したという報告です。重い荷物を運搬するトラックでは、EV車(電気自動車)は実用的ではありません。充電に長時間かかることやバッテリーが重くなりすぎること、長距離走行が出来ないなどの欠点があるからです。その点、水素を原料とする「燃料電池車」は実用的です。実証実験の結果はディーゼル車に匹敵する走行距離と出力を達成しました。この結果を受けて、トヨタは2026年に商用トラックの「燃料電池車」の販売を開始するそうです。 二つ目の「液体水素運搬船」は、世界に先駆けて川崎重工が開発した画期的な運搬船です。液化天然ガス(LNP)の沸点は-160℃と割と高温ですが、液化水素の沸点はー253℃とかなりの低温に冷却する必要があります。この液化水素技術と船舶で運搬するノウハウを川崎重工は持っています(アジアで初めてLNP運搬船を建造したのも川崎重工)。LNPと同様に、水素燃料を日本に運搬する手段がないと使えませんからね。 三つ目は「人工光合成」についての研究です。もし、植物と同じように光合成でエネルギーを生み出すことができれば、二酸化炭素排出の問題はなくなります。この報告は、豊田中央研究所が世界最高率の人工光合成に成功したというニュースです。太陽光からギ酸へのエネルギー変換効率が7.2%というから驚きです。この変換効率は植物よりも格段に優れています(植物の光合成によるエネルギー変換効率は0.1%~2.5%)。世界ではドイツ・スペイン・フランスなどが水素生成や炭化水素生成などの人工光合成に力を入れていますが、この分野では日本が(トヨタが)世界の先頭を走っています。 世の中では盛んに「脱炭素」という言葉が使われていますが、炭素は悪者ではなく、生物が生きていく上では必須の元素です。全ての生物には炭素が必要なのです(わたし達の体の18%は炭素)。驚くべきことに、地中に住んでいる微生物の炭素の合計は、人類77億人の炭素の400倍もあるそうです。地球は、実は地中生物の星と言えるのです。さらに、二酸化炭素が無くなれば植物は生きていけません。そして、二酸化炭素は地球の誕生から一貫して減少し続け、今が最少の時なのです(大気中の二酸化炭素濃度は、地球誕生時の95%から現在は0.04%にまで減少)。植物が絶滅すれば、食物連鎖で動物も死滅します。当然、人類も絶滅です。「脱炭素」などあり得ないのに、世の中には「脱炭素」というキャッチフレーズで、大儲けしている不届き者がいます。正しい科学知識を身につけて、そのような人たちに欺されないようにしなければなりません。 四つ目はEV(電気自動車)先進国のノルウェーの実状です。なぜノルウェーではEVばかりが売れるのか。それは政府による露骨なEV優遇策とガソリン車にはペナルティを課す政策が取られているからです。EVの購入には手厚い補助金と税金の免除、高速道路の通行料を無料にするとか、複数人で乗ればバス優先レーンを通れるとか、カーフェリーや公共の駐車場を無料にするとか、考えられるありとあらゆる優遇策が取られています。一方のガソリン車には、販売価格に各種の税金を賦課し、その結果、2倍以上の価格になる場合もあるのです。燃料のガソリンにも多額の税金が課されています(1ℓあたり約300円)。つまり、ガソリン車には大きなペナルティを、EVには大きな優遇策を行って、国民がEVを購入するよう誘導しているのです。なので、最近では新車の86%がEVだと言います。 そんなノルウェーで、今大きな問題が発生しています。EVが売れすぎて、整備した筈の公共充電器で足りなく渋滞が発生しているのです。EVの充電はガソリン車と違って時間が掛かります。ガソリン車であれば数分待てば済むところを、何十分も待たなければなりません。急いでいる時など、このストレスは大変なものです。また、電気代の問題もあります。今、欧州は燃料不足で極端に電気代が高騰しています。欧州平均で前年同期比211%増、つまり電気代が前年の3.11倍に跳ね上がっています。ノルウェーでは、平年でも冬の電気代が10万円を超える家庭があります。それが今回のエネルギー危機に直面して電気代が高騰しているのです。今は、EVのための電気よりも、生きていくための炊事用や暖房用の電気の方が必要なのです。こんな状況でノルウェーはEV優遇政策を続けていられるのでしょうか。 ところで、EVは本当に環境に良いのかという問題があります。2019年の世界全体の発電量の4/5は化石燃料によって生産されています。となると、EVの製造は化石燃料で発電された電気を使って製造されていることになります。2019年に発表されたマツダ工学院大学の研究では、EVの製造過程におけるCO2排出量は、内燃機関車の実に2倍だと言うのです。これはエンジンを作るよりも、電池やモーターを作る方が大量のCO2を排出するということです。さらにEVの場合は電池の劣化により交換が必要になります。となると、廃車までに20万km走行する場合を考えると、ガソリン車の方がずっとCO2排出量が少ないという試算になります。つまり、走行時だけでなく、製造時や廃車時のCO2排出量も考慮する必要があるということです。こんなことは子供にでも分ることです。子供でも分る論理で、大の大人が欺されています。世の中、こんなことをしていて大丈夫でしょうか。 考えてみると、これは欧米による露骨なトヨタ潰しだと言えます。トヨタハイブリッド車の技術にはどうやっても適わない。なので、戦場をガソリン車やハイブリッド車から電気自動車に変えてしまおうということです。どこかのおバカな環境大臣が、日本も2035年までに、新車販売は100%電気自動車に移行すると宣言しました。この政治家は日本が世界に誇る自動車産業を潰し、そこで働く550万人の雇用を無くそうとしているのです。典型的な売国政治家と言えます。しかし、それでもトヨタは負けていない。電気自動車の分野でも、そして次世代の水素自動車の分野でも、世界を相手に堂々と勝負し、そして勝とうと必死に頑張っています。 (1971) 【衝撃】トヨタが開発した「水素トラック」に世界が震えた!【2026年に実用化】 - YouTube (1971) 【衝撃】低コスト化に成功!川崎重工が開発した「次世代技術」に世界が震えた!【液化水素運搬技術】 - YouTube (1971) 【衝撃】トヨタが開発した「次世代技術」に世界が震えた!【人工光合成】 - YouTube (1971) 【悲惨】電気代高騰と大渋滞。EV先進国ノルウェーがとんでもなくヤバい!【トヨタの逆襲】 - YouTube 以上、成田

成田透氏のプロフィール
日本アイ・ビー・エム(株)に30年勤務。システムズ・エンジニア(SE)として、金融機関(都銀・長信銀)を担当。退職時は金融システム・ソリューション部長。
退職後はIBM関連会社の役員を歴任。最後は(株)エムティーアイで常務取締役ITセンター長。
数々の大規模システムの構築や大規模プロジェクトを成功裏に実施した。現在72歳。