sakuma51’s blog

川崎市からみんなに役立つ情報発信をします。

成田氏からの11月4日付メール その2

昨日のメディアの終焉の続報です。 新聞社消滅の次はテレビ業界だとコメントしましたが、テレビ業界潰しの本命が遂に日本に現れたと言うお話です。それはNETFLIXです。NETFLIXは11/4から広告付きの動画配信サービスを開始するというのです(ベーシック・プラン月790円)。今までは広告無しの動画の配信サービスだけでしたが、これからは広告付きのサービスも割安で開始するというのです。これは、テレビ業界のビジネスモデルと全く同じです。しかも、NHKや民放がNETFLIXに提供しているコンテンツにも自由に広告を付けて配信するというのです。広告料は、当然ながらNETFLIXに入り、NHKや民放には一銭も入りません。 昨日は、今まででさえテレビ業界の広告料がネットに奪われ、経営を圧迫していると書きました。それは、テレビだけの広告費では、2019年にすでにネット広告費に抜かれているからです。2019年のネット広告費は2兆1048億円、テレビ広告費は1兆8612億円でした。2021年には、ネット広告費がマスコミ広告費全体を上回りました。マスコミ広告費とは、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌のマスコミ4媒体の広告費を指します。2021年は、ネット広告費が2兆7052億円に対し、マスコミ広告費は2兆4538億円でした。ネット広告費は年率30%以上で伸びているので、この差は今後開く一方でしょう。 テレビ業界は、今のままでさえ広告料収入が減って苦しいのに、今回突然NETFLIXが広告付きで動画配信サービスを行うと言ってきたのですから大変です。民放やNHKは今でもNETFLIXにコンテンツを提供しています。NETFLIXの加入者が増えれば、提供するコンテンツも増えるでしょう。 民放は今でも経営難で、新規のドラマなどを作れなくなっています。何十年も前のドラマ(特に費用の掛かる時代劇など)を再放送している状況です。そのコンテンツをNETFLIXに広告付きで配信されたらどうなるのでしょう。また、NHKにしても受信料収入によって、ドラマやドキュメンタリーを制作しています。そのコンテンツだけでなく、かつての膨大なコンテンツをアーカイブスとしてNHKは有料で提供しています。それらのコンテンツをNETFLIXが広告付きで配信するのです。これでは広告付きのNHK番組を視聴することになります。民放は広告料収入が更に減り、潰れる時期が早まると思われます。加入者数2億2千万人の世界規模の動画配信サービスを行う企業が、日本のテレビ業界と同じビジネスモデルで参入して来たというのですから、NHKも今までの経営方針を見直す必要があるのではないでしょうか。放送法で守られていた日本のテレビ業界も黒船の襲来で大変なことになって来ました。 (1972) 2周年ですよ!全員集合! - YouTube 以上、成田

成田透氏のプロフィール
日本アイ・ビー・エム(株)に30年勤務。システムズ・エンジニア(SE)として、金融機関(都銀・長信銀)を担当。退職時は金融システム・ソリューション部長。
退職後はIBM関連会社の役員を歴任。最後は(株)エムティーアイで常務取締役ITセンター長。
数々の大規模システムの構築や大規模プロジェクトを成功裏に実施した。現在72歳。